二人で考えすぎるブログ

考えすぎずに書く練習をしています

福岡の人間が東京の高級店でいただく和食に(悪い方の)衝撃を受けた話

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とうとう一回、ブログ当番をサボってしまい大きな十字架を背負った気分の宇井都です。誰に怒られるわけじゃないけど、すいませんした…

さて、前回のブログでお伝えした通り、福岡人の私が、東京に「本当にうまいものは東京にある説」を自ら検証するため旅に出ていました。

hitorino.hatenablog.com

4日間に渡り、お金のことはなるべく気にせずいろんなものを食べましたが、

今回は、その中でも一番期待していて、一番お金をかけた「和食の名店」のお話です…。

隠れ家的名店に圧倒される

立地はよくなく、看板は小さいけれども、上品な佇まい。

 

和食の店でありながら、フレンチレストランのようなお洒落でモダンな内装。

 

食べログでも絶賛の嵐、著名な東京の名店ランキングにも名を連ねたというその店の空気に、

 

私たち夫婦は完全に圧倒されていました。

「やばいね…」

「やばいね…」

とバカ丸出しのセリフを囁きあう私たち夫婦。

 

そう、そこはまさに大人のための隠れ家。

 

先客のサラリーマンたちのために腕をふるう職人然とした店主の横顔を、固唾を飲んで見守ります。

 

予約したコースは20000円。

二人合わせて4万円。4万円!

私たちのような庶民には、もちろん日常的に出せるような値段ではありません。ていうか、一食にここまでのお金をかけたのは初めてです。

バイトと思しきお姉さんに最初のドリンクを尋ねられて日本酒を注文し、最初の料理が運ばれてくるのを「すごいね(小声)」「楽しみやね(小声)」と囁き合いながらワクワク待ちました。

 先付、八寸、お椀…感動に注ぐ感動 

絶妙のタイミングで次々と目の前に並べられていくお料理は、見た目も美しく、味わいも品が良く、さすが名店、これぞ名店、という味わい。

 

「美味しいね」

 

「どうやったらこんな味になるんかな」

 

「お出汁が本当に上品な味わい」

 

「これすごいよ…」

 

相変わらず地声で話す度胸がでない私たちは、感想をヒソヒソ囁き合い、初めて出会う高級和食の味に興奮。

 

旬の野菜のあと引く美味さを堪能しながら、こだわりを感じる美しいおちょこにそっと日本酒をそそぎ、口に運びます。

 

和食には日本酒。この間違いのないハーモニー。

 

その時の私の頭には、

 

「それから私たちは、これまで味わったこともないような美食に舌鼓をうち、感動に胸打たれて店を後にしました…」

 

という未来がもう、鮮明に浮かんでいましたね。

 

そしてお造りへ

「お造りです」

 

ガラスの美しい器に盛られた3種類のお魚。

 

こんな高いお金を出して食べるお刺身は初めての私たち。

 

これはカツオです、イカです…丁寧な説明を聞きながらも、

 

私たちの目の前に並んでいるのは、私たちが福岡で食べてるようなカツオやイカではないことがわかっていました。

 

なぜならここは東京の名店。日本一の店が集まる東京の名店です。

 

私はカツオに、夫はイカに、それぞれわさびを乗せて箸でつまみ、しょっぱい東京風の醤油に少しだけ浸し、口の中に運びました。

 

そこには緊張がありました。本当に美味しいものを今から食べられるという、嬉しさの混ざった緊張。

 

味覚に全神経を集中させながら、ゆっくりと噛み締めた…

まずい

とんでもないことが起こりました。まずいのです。もうまずい。普通にまずい。何やったらちょっと臭い。え?え???私が食べたカツオがいかんかったの?何なの?

動転しながら夫の方に目線を送ると、イカを食べた夫も、同じ顔でこちらをみていました。

刺身まずいね

でした。普通にまずい。こりゃどうしたことか。何だこりゃ。まずい。

いやまずくないっていうか、普通?いやまずいな。まずいわこれ。こっちもまずい。あ、こっちもまずい。3種類ともまずいね。

そしていつの間にか終了

刺身で動揺した私たちはすっかり集中力を落とし、そのあとは驚くようなスピードで時間が過ぎて行きました。

焼物、そのお店の名物、飯物、甘味。

順に、「普通未満」「普通に美味しい」「普通に美味しい」「普通未満」。

てかさあ、和食のデザートってやたら手抜きなこと多くない?何なの?

日本酒をもう一杯頼んでスッスッと飲み終え、そそくさとお店を後にしました…。

私たちの4万円は謎とともに消えた…。

そのあと、ホテルに帰る間も、ホテルに着いてからも、

「今日食べたものはいったい何だったのか」

「東京の名店とはいったい何なのか」

大激論を繰り広げました…。が、その話はまた改めて。

 

私たちの「本格和食」初体験は、思いもよらない形で幕を閉じたのでした。

 

宇井都