二人で考えすぎるブログ

二人で、考えすぎずに書く練習をしています。

答えを求める人と探す人

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こんばんは。ゆずれもんサイダーにはまっている十専口人です。

あなたは何かの問題にぶち当たった時、答えを求めようとしますか?それとも探そうとしますか?微妙なニュアンスの違いですが、実はこれが人生を左右する要因だったりします。

2つの違いは?

「求める」と「探す」は何が違うのでしょうか。

・求める・・・欲しいと望むこと。他に向かって、欲しいと要求する。

・探す・・・どこかに在るはずのものを見つけ出そうと行動する。

こう説明されると、少しはイメージしやすくなったかと思います。「求める」と「探す」の大きな違いは、自動的か他動的かということです。「求める」という行為は、自分で動くというより、動かずに望むこと、願うこと、ねだることです。要するに、答えを他から与えてもらうことです。逆に「探す」という行為は、自ら答えを見つけ出そうとすることです。結果的には、どちらも同じ「答え」が得られるのかもしれませんが、前者と後者では身につくものに大きな差が生まれます。

職場のAさんとBさん

この両者の違いを、私は仕事の現場でよく目の当たりにします。私の職場には、答えを求めたがるAさんと、答えを探そうとするBさんがいます。Aさんは私より2つ年上の正社員。Bさんは、私より10個も年下のアルバイトの学生。年齢も人生経験も明らかに異なる二人ですが、二人を見ていると「求める」と「探す」の違いがよく分かります。Aさんは、「どうしたら良いですか?」「これで良いですか?」という質問が多いです。Bさんは、「何でそうなるんですか?」「自分はこう思うんですけど、どう思いますか?」という質問が多いです。Aさんは、自分よりも他が正しいと言う事をやろうとします。Bさんは、自分のやりたい事をやる為にどうしたら良いかと考え行動します。Aさんの方がBさんよりも一年先に入社しましたが、私から見ると既にBさんの方がディレクターの考え方が身についています(技術は経験に比例するのでAさんの方が上ですが...)

これは長い目で見ると大きな差になります。Aさんは、他から答えをもらってばかりなので、ちょっとシチュエーションが変わると全く応用が効きません。それは物事の本質を掴めていないからです。Bさんは、技術こそ今はまだ無いが、本質を理解しようとしているので、いずれ、どんな現場へ行っても応用が効くようになるでしょう。技術は場数を踏めば否が応でも身につきます。「求める」と「探す」の姿勢だけで、こんなにも差が生まれるのです。本当に恐ろしい・・・。

求めるに潜む罠

「求める」という行為には、もう一つ人をダメにする要素があります。それは、正解があると決めつけてしまうことです。正解を求めようとすると、自分で自分の首を絞めてしまう事になります。特に新入社員は、この傾向が強くなります。入社して3年程すると、いよいよそのジレンマに絶えられなくなり、鬱になる人や、会社を辞める人が出てくるでしょう。実は私もその一人でした。

入社して1年目は、分からなくて当たり前。聞けば誰もが答えを教えてくれます。しかし、2年、3年と時が経つと、出来て当たり前。出来なければ、何故こんなものもできないのか!?、あいつはあんな事までやっているぞ!と怒鳴られるようになります。そうなると、もう怒られないようにと、自然と正解を求めようと動くようになります。しかし、正解なんて誰が決められるものでも無いし、正解のやり方なんてのもありません。

道を外れるのも救いの手

では、どうやったらその呪縛から逃れることができるか。それは、自分を素直に受け入れることです。まずは、出来ない自分も含めて認めてしまうこと。そして、自分の心の声に耳を傾けてみます。「本当にこれをやれるようになりたいか?それは何故?」そうやって自分にとって、人生にとって、どういう意味があってどんな価値があるのかを考えてみます。そこに意味があり、価値があるのならば、それがモチベーションになります。常に、その意味と価値を意識するように心がけると、心も頭もすっきりします。出来ない自分も認めることができ、どうやったら出来るかを考えるようになるはずです。

逆に、やる意味や価値を感じないのなら、一度道をはずれるというのも手です。私もそうやって(会社を辞めて)、冷静になり、自分を見つめ直すことができました。正解を求めようとしていたら、それは危険信号です。自分の本音に耳を傾ける時間をとってください。そうしないと、自分で自分を追い込むことになります。

「求める」から「探す」へ

「求める」と「探す」のもう一つの違いは、行為にフォーカスしているか、目的にフォーカスしているかということです。「求める」は、何が正しい行為なのかを見つけようとしています。「探す」は、この行為は何の為に行うものなのか、目的を見ようとしています。「求める」から「探す」へ移行したい人は、目的にフォーカスすると良いです。その目的の為に何ができるのか、と考えるようになれば、自ずと「探す」をしているでしょう。

 

by 十専口人